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2011年 05月 26日
5月19日は、ちょうど「うちわまき」の日だった。 朝の便で関空へ、JR奈良駅に到着したのは昼飯時だった。きょうの夕方、新住協の総会前夜祭が京都であるので、それまでは時間が空いていた。 まず西口の『なら100年会館』(磯崎新)でワインとサンドイッチの昼食。閑散としたセルフサービスのカフェに倉俣史郎の椅子が雑然と並ぶ。 時を経ても以外にいい雰囲気の100年会館をあとにして、平成の大修復が終わったいるはずの唐招提寺に行ってみた。駅から市営バスに揺られて20〜30分で到着、なぜか高齢者の方たちで混み合っていたわけが、見学しだしてわかった。「うちわまき」という大きな行事の日だったのだ。 南大門のせまい前面道路の前でバスを降りる。門の前だけが1車線なのは、あえて車がゆっくり走るようにしていることなのか、道路を挟んで土産物屋や茶店やソバうどん屋さんが軒を連ねる。 ビジュアルな情報ですでにわかっていたことだけど、やはりプロポーションがいい。手に触れる柱の太さ柔らかな曲線、距離感、実にいい体感だ。 南大門を抜けて境内へ。正面に修復なった金堂が静かに控える。向かって歩くゆったりした距離感がとてもいい。 美しいプロポーション、手に触れる柔らかな8本の列柱が、寄せ棟の大屋根を支える。 柱のスパンは7の奇数で、ミースに共通する。振り返ると抜けてきた南大門が見える。柱スパンは5の奇数。 金堂の奥に講堂、今日だけなのかその間に舞台が出来ていて、雅楽の中で何かの舞が行われていた。それは3時から始まる「うちわまき」の前の一連の催しのようであった。 ぼくは東サイドの鼓楼礼堂側から、反時計回りに後ろの講堂側に回り込む。右に回り込んでいくこれって、人間の習性なのか本能なのか偶然なのか、講堂の後ろを回って、ごく自然に西サイドの戒壇側に来ていた。 この伽藍配置に感心し身をゆだねて、しばらくそこで演奏と舞台を眺める。 再び東サイド奥の校倉、経蔵宝蔵へ回り込む。この二つペアの高床の倉がまたいい。 もう一度金堂正面に来て、庇空間の下に身を置く。これがやはり日本の根源的な場のありようなのかもしれない。 そして内外の中間領域へと発達していくのではないだろうか。高さといい奥行きといい、居心地はすこぶるいい。だから「うちわまき」までの時間をそこに佇む。 抽選に当たった人たちだけがロープの囲いの中に入って、「うちわまき」があっさり終わった。それを見守る大勢の人たちも散った行く。 駐車場の前の土産物屋さんで、預けていたリュックを受け取り、店の前のベンチに腰掛けて、半袖でも暑い中、高齢者たちに混じって、ビールで一息ついていたのでした。
by take2zeronine
| 2011-05-26 11:41
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