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2010年 03月 20日
京都では市バスを3回以上乗ると元が取れる500円の1日券で、観光客になっていつものように廻る。 泉涌寺は、208系統。七条通の国立博物館・三十三間堂を経由して東大路を南へ下り九条通を廻るルートで、混んでなければ10分前後で着く、バス停「泉涌寺道」で降りる。そこからぷらぷらと総門、参道、大門へと歩く。 大門をくぐってからアプローチするときに見える「仏殿」は、すばらしい!くぐって見下ろすように見えてくる遠景のプロポーションも、間近に見る繊細な造りのディテールも、「仏殿」は後ろ隣の「舎利殿」と比較して見ると、そのすばらしさがよくわかる。伽藍配置の距離感もぼく好みだった。 お昼前の11時くらいから3時頃まで4時間滞在して、今回の目的は達成し、疲れたのでコーヒーでも思い、国立博物館に戻ってお気に入りのカフェを目指すも、月曜休館。う~む残念、仕方なく今度は東大路を北へ向かうルートで祇園まで行ってみる。この時点で市バス3回のノルマは達成し、適当な店を探して、またぷらぷらしていると、想いは通じてカフェに出くわす。 町屋の民家に少しだけ手を入れて改修し、ギャラリーとカフェにしたもの。なかなか雰囲気も良く、店主の女性の、もてなしも暖かくて気持ちがよい。客席が10席程度の店内には、今まで展覧会をした作家たちの作品がそこかしこにあって、お客は我々だけで、ひとしきり談笑しながら長居して、最後に今夜の晩飯のご推薦の店を聞く。 ガイドブックにない地元民がよく行く居酒屋のいいのが、堺町通りにあるとのこと。それじゃあとさっそく行って、おいしい料理とお酒をいただき、その日はベットに倒れ込むように眠りに落ちる。 当然翌朝の起床はゆっくりで、じゃあブランチでもと、再び国立博物館の入り口にあるカフェ「からふね屋」へ再挑戦。展示は休みだったけど、カフェはオープンしておりました。
このエントランス廻りは、カフェも含めてお気に入りの建築家・谷口吉生設計で、お得意の細い柱に支えられた、うすくて深い軒下空間にせせらぎが流れ、ガラスの仕切りが屋外空間と一体化する。 まるでミースのバルセロナパビリオンを、数寄屋建築のコンセプトで現代建築に再翻訳するとこうなるという感じ。 「細部に神が宿る」というミースのように、ディテールも簡素にして繊細で美しい。 ブランチだから、ランチメニューのデミグラスハンバーグランチとコーヒーのセットメニューを注文する。これがなかなか充実していて、お手ごろの価格で美味いのだ。 そう思っていると本当に昼時になってきて、ランチ目当てのお客で席がうまり出す。う~む満足と、食後ボーっと外を眺める。全面ガラス越し視線の先では、 平常展示館が建て替えの工事中の光景が見える。仮囲いの中で、杭打ち機械が4本、クレーンが2台立っている。 店内はBGMに、有線でJAZZが流れていた。 ちょうどマイルスなのか、ミュートの効いたトランペットだった。それが外のクレーンの緩慢な動きに、鋭くシンクロしているのだった。とても現実的な光景が、却ってシュールでアートなのだ。味覚の満足感に、視覚と聴覚が絡んで、絶妙で美しかった。 また川俣正のことを思った。 全てがやけに日本的で、このタイミングの京都に来て、よかったと思った。
by take2zeronine
| 2010-03-20 08:22
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