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2015年 05月 16日
2004年Q1.0(キューワン)住宅のコンセプトが、新住協の鎌田紀彦氏(当時室工大教授)によって発案された。
ちょうどぼくが新住協札幌支部長になった年だった。「たとえ一人(1社)でも賛同してくれるところがあれば、私はやるんだ!」という先生の先鋭化した心意気にシンパシーを感じて、ぼくの気分も真剣モードに切り替わったのを覚えている。 建築学会全国大会が行われている北大の会場に呼ばれて、相変わらずの冴え渡った示唆を受け、方向性が決まったような気がする。 こんな風に新しくスタートするプロジェクトには、まずネーミング大切だからと言って、そのときぼくが提案したのが、『Q1.0(キューワン)』だった。それがあっさり受け入れられて、今ではある意味市民権を得るほどに浸透してきている。正直、ここまでになるとは思ってもいなかった。 「Q1.0住宅」と「Q値1.0の住宅」は似て非なるもので、前者は燃費半分(暖房消費量)を基準にし、後者はまさにQ値1.0が基準になる。(正直なところ、ぼくもすぐにはこのことをしっかり理解出来ていなかった。) そこで燃費を大きく左右する要素に、窓からの日射取得がある。これが話を複雑にしていて、寒くても日照率が高かったり暖かくても日照率が低かったりして、二次方程式のような難解さになる。 また燃費半分とは何を基準にした半分なのか、これもまた話を面倒なものにしている。 その基準とは、まず対象になる住宅のQ値1.6(北海道の基準値)の燃費を出し、その燃費の半分が目標数値になるからだ。 これをQpexという熱計算ソフトを操作して行うことになる。われわれプロにとってもやっかいな話なのだ。 Q1.0(キューワン)という名称は先に一人歩きしているけれど、この流れを一般ユーザーに理解して貰おうとしても無理な話で、車の燃費減ほどに支持され切れない原因のひとつになっているような気がする。 またQ値の「Q」が前面に出てきたネーミングが逆にあだとなって、とにかくQ値を低くすれば燃費の少ないいい住宅なのだという錯覚を、ユーザーはもとより業界全体にも与えてしまった。(その責任は命名者にあり、とぼくは事あるごとに先生から攻められている) 北海道全域の標準を決めるとなると、前述の流れをこれだけ検討することになる。えいヤッ、と単純にはいかない。 まいったね・・ ただQ1.0(キューワン)仕様にもレベルがある中で、一番低いレベル1でも、壁の断熱厚さは200ミリ(グラスウール)が必要だという結論にはなった。
by take2zeronine
| 2015-05-16 14:25
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