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2013年 12月 31日
12/30、大晦日前、今日のメインは日日庵で収穫したわずかなソバの実の粉ひき、本格手動石臼でだ、と決め込んで気持ちを高めていっていた。(手動っていうのは、石臼の上の石をゴリゴリ反時計回りに回転させるので、汗をかくほど身体全体を使う以外に大変な労働なんです)とそんな矢先に、向こうからかかってくることは滅多にないM・Sからの着信の知らせがiPhoneディスプレイに表示される。
あれれれっ、何だろうと応答ボタンをスライドさせる。「もしもし・・」「どうした?」「兄貴が死んでさあ・・」「ええっ!」「それが10日前にすでに死んでいたらしいんだ、近所に住んでいたいとこが発見してくれたのさ・・」「それで今どこにいるの?」「公益社の家族葬ホール・・」「一人なのか?」「そう、昨日から一人で兄貴と一緒に泊まってるんだ・・」「わかった、俺行くから待ってて」と電話を切るとすぐに再び着信バイブ、出ると「車ないし、来るときおにぎりか何か買ってきてくれないか?」と最後に取り残されてしまった彼の、心細くて情けない状況が目に浮かんでくる。「了解、30分後くらいにはいけると思うから・・」 ぼくが北海道に戻ってからの話だけど、先に兜町から戻っていた彼とは定期的に飲んだりして、相場の話で盛り上がったりしていた。それもあって両親(特に母親)のことも、両親が亡くなってからだけどその長兄のことも、知ってはいた。 そんな彼がついに一人になってしまった。 お棺の中では、納棺師がきれいにしてくれた長兄が安らかに眠っていた。ぼくはしばらく見入ってしまった。何年かぶりの死者との対面だった。 近くのコンビニでおにぎり三個(鮭、おかか、昆布)と卵焼きとお湯を注ぐシジミの味噌汁を買っていった。 あまりに美味そうに全てを平らげるので問うと、連絡があった昨日の昼から何も食べてないという。満足した様子だったので、よかった。 その後『結ホール』2階で粉ひき、挽く前の玄ソバを計ると960グラム。ヨ〜シ、やってやりましょうと石臼を回す。1番粉2番粉3番粉、4番粉までいった。 2回戦までやって中断、次女を千歳空港に迎えに行く。帰省の度に千歳まで行くのは、その約1時間の車中で、ふたりだけの貴重な会話が出来るからだ。だからこれだけはぼくにとって、最優先事項になっている。 家具のこと(これに関してはぼくが先輩)や東野圭吾(この手のミステリーでは向こうが上で「ミーハーだね、お父さん」と言われる)で話は弾む。 戻って最後の3回戦の石臼を回す。ゴリゴリ、シュルシュル、挽いては篩い挽いては篩い、全てを60目で篩うと、完成品はちょうど500グラムの計量になった。実を包んでいる殻も一緒に挽きぐるみしたから、色も濃厚な原始の香り漂うそば粉になった。 でもこれでは余りに原始に近過ぎるので、小麦粉をちょっと多めにして、機械脱穀機械製粉の粉もブレンドし、加減してみよう。 だから今年の年越し用は、超極太田舎蕎麦をフランス産鴨で鴨せいろにする。
by take2zeronine
| 2013-12-31 05:41
| ●eベクトル/現在位置はどこ?
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