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2010年 03月 01日
だからみんな好きなんだと思う、ラーメン。
北海道では、小さい頃からみんな食べているから、嫌いになんてなるはずがない、ラーメン。 ぼくたち高校生が、学校の帰りよく小腹を空かせては立ち寄った、あのラーメン屋さんは、今はもうないけど、確か学免ラーメンは、醤油味で80円だった。 なぜか味噌ラーメンは大盛りで、それでも100円。安かったなあ、と思うけど、駅前の立ち食いそば屋さんが50円だったから、妥当だったのかもしれない。 今から40年前の話で、当時高校1年生のぼくの1ヶ月の小遣いが、1500円。 何がきっかけでのめり込んだか知らないけど、ボブ・ディランにはまり、その1500円で毎月彼のレコードを1枚ずつ買うことにしていた。 ただ、彼のLPレコードは、1800円。それを毎月買うからと、駅前のムラタレコードの親爺に交渉して、1500円にしてもらって、ディスコグラフィーの順番通り、すでに発売されている10枚くらいを連続して買い続けた。 その計画は、同じ幾春別線で汽車通学しているS・Nに打ち明けたとき、俺も一緒に交渉してやるといって、付いてきてくれたことが発端で、そんな高校生の交渉に快くいいよと言ってくれた、まだ若かったレコード店主のおかげでもあって、思惑通りになってくれた。 そんな物価感覚の時代、やはり80円のラーメンは安かったのではないか。 岩見沢では、数軒のラーメン屋さんが連なる通りへ中央通り側から曲がる、5条通にその店「いっこう」はあった。 でもぼくたち高校生の空腹を満たしていてくれたその店は、しばらくして突然、閉店になってしまった。たぶん、ぼくたちのために、あまりに安くしすぎたためではないかと、ぼくたちはちょっぴり責任を感じたりもした。 似たり寄ったりこんな地元高校時代のラーメン体験を持ちながら、東京の大学に進学した。 今ほど個性的なラーメンが巷にあふれる以前で、ちょうどサッポロラーメンが東京進出しだした頃だと思う。あまりにサッポロラーメンがもてはやされていたので、岩見沢のラーメンも美味いよと、雑誌「宝島」の読者の声に投稿したら、掲載されたりした。 だからあまり東京でラーメンを食べて美味しいと思った記憶がなく、もっぱら岩見沢に帰省した時、数軒連ななったラーメン屋さんの1軒「らいきゅう」へ、良く食べに行ったりしていた。 そうして1980年代にUターン、そろそろ個性的な店がいろいろと出現していた。 みんなラーメンが好きだから、それぞれ贔屓の店があり、どこそこのは美味しいと噂してくれ、また食べに連れて行ってくれる。 だからみんな、そこそこラーメン通になるし、好みも主張をしはじめる。 岩見沢では、例のかあさんがやっていた時の「せんりゅう」は、ぼく好みのあっさり味でチャーハンも美味しかった。 自分で作っても、いろいろスープと生の麺のセットが売り出されているから、シャキシャキもやしが主の野菜炒めを入れるだけで、もうそれだけで充分美味しいラーメンが出来あがる。 結局ぼくの好みは、醤油味あっさり系ということになる。 だからといって昔風シンプルラーメンでもない。 娘たちがまだ小学生低学年の頃、学校のスキー学習の予習のために、萩の山市民スキー場に夕方連れて行って、何本滑ったら一休みと言って食堂で休憩して食べていた、あのパートのおばさんたちが作るシンプルラーメンもとても美味しかったけど、今まででやはり最高に忘れられない味は、あの醤油味あっさり系だった。 それは、ぼくの親戚のおじさんが作るラーメンだった。 おじさんは、ラーメン屋さんをやっていた。 個性的ラーメン屋さんが出現しだした頃、店を始めたと思う。かなりの準備期間をもって研究をし、開店したと言うような話を聞いたことがある。店名は、ごく一般的な「来々軒」というその店は、ススキノで酔客相手の深夜営業がメインだった。けっこう繁盛していて、ピークの時間帯には長い行列ができていたし、だからだろう、テレビでも何度か紹介されていた。 なかなか直接店に行く機会を逸していた中で、札幌でも飲み会がだんだん増えだしていた頃、ある時飲んだ仲間を連れて食べに行ってみた。 そっとビールをサービスして出してくれ、そのあとにでてきた醤油味のラーメンを一口食べた時の衝撃は忘れられない。 思わず「美味い!」と口走っていた。 とにかく口に含んだ時のサッパリ感、あっさりしているのにコクがある。こってり濃い味系で刺激する味とは、対照的なとても爽やかな味だったのだ。 その後何度か行ったけど、いつ食べても美味しかったのに、今はもうない。 結局、古い建物の賃貸物件で漏電か何かから火事を出し、場所も変わったりした結果、閉店してしまった。 あのラーメンが食べられないと思うと、非常に残念だ。 想いと味覚は増幅され、だからぼくの中での最高のラーメンは、やっぱり「シュンおじちゃん」の作る醤油味のラーメンなのだ。 *
by take2zeronine
| 2010-03-01 06:18
| ●エンターティメント/感動感激
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